小鳥の森ではセミの声が良く響くようになりました。園内の小径にある一本の木の近くを通り過ぎるとそれまで鳴いていたセミの声がピタリと止んでしまいました。いったん離れ、しばらくすると再び鳴き声が。今度こそ姿を、とその木の前に戻るとまたもや鳴き声が消えました。
木をじっくり観察してみると、ニイニイゼミが幹に止まっていました。
灰色の樹皮に似せた保護色で上手く身を隠して、私の気配に注意しながら鳴いていました。ニイニイゼミは小鳥の森にいるセミの中で夏一番に観察できる種類で、「チーーーーー⤴」と長く最後に上げ調子で鳴きます。またニイニイゼミの抜け殻は小さく、表面に泥が付いて白く見えるのが特徴です。
鳴き声は確かに聞こえているのに中々見つけられないセミ。こんなふうに、案外近くにいるのかもしれませんよ。