夏は昆虫の季節。砂地、草原、木のまわりなど様々な場所で見られますが「かくれんぼ」の上手な昆虫もたくさんいます。
今回はそんな隠れ名手をご紹介します。
これはイボバッタ。平地から山地にかけて見られます。体の色は灰色がかった褐色をしていますが、その中に暗い斑(まだら)模様が入っています。この体色のおかげで、砂地や砂利に溶け込みやすくなっています。アスファルトなどの道路の上でも遠目からでは分かりません。
胸背面には2か所の突起があり、凹凸に見えます。
ネイチャーセンターの小径の入口に潜んでいますよ。
お次はルリタテハ。翅を広げれば青みがかった黒地の色に明るい青い線が通る魅力的なチョウ。しかし翅を閉じると一瞬で見失ってしまいます。それはなぜか。じつは翅の裏面に樹皮のような茶色の模様があるのです。
真横から見ればシルエットでチョウと分かりますが、真上から見ると周囲に溶け込んでとても分かりにくいです。
このように昆虫たちはまぎれることで「敵に捕食されないように」あるいは「エサに見つからず捕食できるように」行動しているんですね。
あなたのそばにもそっと隠れているかもしれません。かくれんぼの鬼になった気分で探してみてくださいね。